ようこそのお運び厚く御礼申し上げます。
しばらくは新たに外出を控えていて、手持ちの写真で過去に行った場所をご紹介していくことになりそうです。
小岩駅から東南方向に20分ほど、江戸川病院の隣(バスで行く場合はこの病院のバス停が最寄りです)に、小岩不動尊善養寺があります。
お寺の境内に足を踏み入れて真っ先に眼に入るのは、横方向に長く枝を伸ばした松の巨木です。2011年に国の天然記念物に指定されており、文化庁の「国指定文化財等データベース」によると、
クロマツの巨木で、樹高約8m、根元周囲4.5mほどである。しかし、地上2mの位置で枝が四方に伸び、東西方向約28m、南北方向約31mにおよぶ樹冠を形成し、均整のとれた枝振りにより日本屈指の樹形を示す
と書かれています。また、Wikipediaでは、善養寺は室町時代(1500年頃)の創建ですが、この松は創建前からこの地に植えられていたものであるとされていること、繁茂面積は800平方メートル以上に達していることなどが紹介されています。
また、上の写真にも見られるように、拡がった枝を支柱が支えていますが、この支柱は82本もあるのだとか。
「影向」(ようごう)とは、神仏が一時的に仮の姿を現すことをいいますが、巨木に人知を超えた神々しいものを感じとって名前が付けられたのでしょう。
国の天然記念物に指定される前に、大正最終年の1926年には都の天然記念物に指定されており、見た目にも整った枝ぶりで、「日本一の名松」という評判の松でした。しかし、今から50年ほど前に、この松にライバルが現われます。