おっさんの街歩き(忠敬に憧れて)

首都圏周辺の見て歩きや気になった本やドラマなどについて語ります

トゲと薔薇の日々2

京成バラ園は、千葉県八千代市にあり、1,600種10,000株のバラが植栽されています。

整形式庭園は、中央の「エデンの泉」から楕円形上に広がり、広さは約9,000坪。

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庭園内のエデンの泉

開園されたのが1971年ですから、このバラ園だけでも50年以上の歴史を誇ります。京成電鉄の経営する谷津遊園のバラ園に使うバラの栽培・育種を目的に、京成バラ園芸株式会社が設立されたのが1959年のこと。遊園地としての谷津遊園は1982年に閉園しましたが、園内のバラ園は、現在も習志野市谷津バラ園として存続しています。

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洋式庭園 遠景

これまでに桜や菖蒲の季節にご紹介したように、江戸時代の日本は、世界有数の園芸大国でした。江戸時代にも薔薇は栽培されていた記録はあるものの、桜や菖蒲、朝顔や菊花ほどにはメジャーでなく、園芸が盛んになったのは明治時代以降のようで、薔薇の華やかさは、日本古来の美意識とは微妙に異なっていたのかもしれません。

京成バラ園開設の元々の目的は、育種された品種の見本市、発表の場ということであり、現在に至るまで、さまざまな品種を世に送り出しています。

京成バラ園の育種品種で、国際的なバラコンクールに入賞した品種は70品種以上。そのバラ園の一角に、「鈴木省三アニバーサリーガーデン」があります。

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アニバーサリーガーデンの案内板

次回は、「ミスターローズ」故 鈴木省三さんと京成バラ園の育種品種の数々をご紹介していきたいと思います。