おっさんの街歩き(忠敬に憧れて)

首都圏周辺の見て歩きや気になった本やドラマなどについて語ります

梅に惹かれて菅公に参り3

谷保天満宮の梅林は、亀戸・湯島の両天神の梅林が、境内で社殿と一体化したイメージなのに対して、別の空間のような印象を受けます。これは甲州街道の表側にある鳥居から、参道の階段を降りた右側に拝殿・本殿や社務所があるのに対し、左が兄分かれた先に梅林があり、拝殿側から梅林は直接眺められないロケーションが原因かと思います。

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谷保天満宮 梅林

梅林には約350本の梅が植えられているそうで、花の季節ともなると、梅林に入る前から梅の香りにつつまれます。HPなどでは、境内に鶏が放し飼いにされていて、そこらじゅうを走り回る、と紹介されていたのですが、訪れた際は、なぜだか一羽も目にすることがありませんでした。

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紅梅もきれいに咲いていました

また、これは訪れた後に知って、写真を撮り忘れた、と残念に思ったのは、子の梅林の奥にある、「有栖川宮の碑」です。明治四十一年(1908)八月一日、有栖川宮威仁親王(ありすがわのみや たけひと しんのう)を先導として、ここ谷保天満宮を目的地とした、日本最初の「ドライブツアー」(「遠乗会」と称されました)が開催されました。碑の表側には、「有栖川宮威仁親王殿下台臨記念碑」の文字、裏に開催日の日付が刻まれているそうです。ツアー一行はここで昼食会を開催し、折り返して帰途につきましたが、途中に故障や事故などのトラブルなく、無事に東京に戻られたそうです。そのことから谷保天満宮は「交通安全発祥の地」とされているとのこと。

谷保天満宮のHPには、「交通安全発祥の地」として、この碑の写真なども掲載されています。

次回は、谷保天満宮で見た「座牛」の像と、他の東京の梅の名所などを紹介していきたいと思います。