おっさんの街歩き(忠敬に憧れて)

首都圏周辺の見て歩きや気になった本やドラマなどについて語ります

梅麗しく情あり

まだ今年の梅(花)が終わらないうちに、なんとか都内(近郊)の名所をご案内していきます。
まずは皇居東御苑。梅の名所というより、この季節から先、初夏までは梅桃桜ツツジバラ菖蒲アジサイと、いつ行っても何かしら季節の花を楽しむことができます。無いので思いつくのがは菜の花くらいです。
庭園は広いので、梅のゾーンだけ楽しみたいという場合は、正門ともいえる大手門からでなく、平川門から入園されることをお薦めします。

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江戸城 平川門

平川濠と天神濠の間を抜けて、宮内庁書陵部の前に出る坂はその名も「梅林坂」。

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皇居内 梅林坂

元祖江戸城城主の太田道灌が、このあたりに天神社(ここでも道真公が関係してますね)を祀り、梅の木を数百本植えたのが名前の由来だそうです。堀の名前「天神濠」にも、現在の江戸城築城の際にもこのあたりに天神社があったことがうかがわれます。

本丸造営にあたり、この天神社は麹町平河町に移されました。半蔵門駅の近くにある「平河天満宮」がそれにあたります。また、梅林坂にはは山王権現神社もあったらしく、こちらは永田町の「山王日枝神社」となりました。

現在は、この坂の道に沿って約70本の梅が植えられています。これらは昭和四十三年(1968)に東御苑が一般に公開されるにあたって整備されたものだそうです。

お城というロケーションから、積み上げられた石垣と、華やかな梅のコントラストが楽しめます。

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東御苑の梅林

更に先に進み、天守台を越えて本丸方面に歩いていくと、この時期は河津桜を楽しむことができます。

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皇居「桜の島」の河津桜

宮内庁のHPから「皇居東御苑花だより」を拝見すると、この時期には他に、椿、ユキヤナギ、マンサク、木瓜ミツマタなどの開花が見られます。

都心の中で広々とした空間で梅を楽しむなら、この東御苑をお薦めします。

次回は西馬込から歩いて10分の「池上梅林」をご紹介します。