おっさんの街歩き(忠敬に憧れて)

首都圏周辺の見て歩きや気になった本やドラマなどについて語ります

浅間浅間よ朝陽が登る

ようこそのお運び、厚く御礼申し上げます。
3年前の夏、「鬼押出し園」を訪れたことがあります。最初から目的地としていたわけではなく、草津温泉に宿泊し、その周辺でたまたま立ち寄りました。靄がかかった日で、ゴツゴツとした岩の間か観音堂の屋根がうっすらと見え、幻想的な情景だったのを覚えています。

鬼押出し園の情景

浅間山の噴火でできた、という余りにも漠然とした知識しかなく、まして当時は浅間山とこの鬼押出し園の位置関係、つまり今いるところから浅間山がどちらの方向にあるかもよくわかっていませんでした。

また、数千年、数万年以上前の有史前の噴火で出来た地形なのかと思っていました。
靄で道を進むのに精いっぱいだったのと、奇岩が織りなす情景に目を奪われていて、案内板や入口で受け取ったパンフレットを見る余裕がなかったからかも知れません。
昨年、東京のお寺の境内で、江戸時代の浅間山噴火で亡くなった方の供養碑を見たことがきっかけで、天明三年(1783)の「天明大噴火」について調べてみたところ、「鬼押出しも「天明大噴火」の時に形成されたものだと知りました。
この項では、この噴火とその後に発生した「天明の大飢饉」について触れてみたいと思います。
最初に浅間山についてですが、群馬県嬬恋村(北側)と長野県軽井沢町・御代田町(南側)の境にそびえる標高2,568mの成層火山です。成層火山というのは、噴火口から流出した溶岩や噴出された岩が、幾度もの噴火を経て堆積して形成された、円錐形に近い形の火山体を呼ぶそうです。富士山や磐梯山桜島など、日本における火山は多くがこの成層火山に該当するようです。(噴火のため、火口部分は錐のようにはならず、台形のようになるケースがよく見られます)

新幹線車窓からの富士山

磐梯山と桜

成層火山の例として、浅間山の写真だけ手元にないという、ちょっと不細工な投稿となってしまっていますが、次回から浅間山の噴火について更に触れていきます。