おっさんの街歩き(忠敬に憧れて)

首都圏周辺の見て歩きや気になった本やドラマなどについて語ります

明日に架ける蓮

夏の朝咲く花といえば、まずは朝顔なのですが、散歩で見かけることは多くても、名所としてご紹介できるところを現時点では知りません。同じ夏の朝の花でも、今回取り上げるのは「蓮」です。
先に申し上げておくと、今回掲載する写真は2019-2021年の7月に撮影したもので、今年はまだ蓮を見に行っていません。見頃の時期はあまり長くないので、各地の開花状況は事前によく確認して見に行かれることをお薦めします。
さて、蓮が何で朝の花なのかは、おいおいとりあげるとして、まずは「蓮」と間違えられやすい「睡蓮」との違いから話していきましょう。ハスはハス科、スイレンスイレン科で植物分類上も違うものですが、これでは全く違いがわかりません。
実際に写真で比べて見るとわかり易いと思うので、蓮と睡蓮の写真から。

こちらは蓮です(2019年7月 埼玉県行田市 古代蓮の里)

そしてこちらが睡蓮(2021年7月 水元公園にて)
水の中で生育し、花を咲かせるという点では同じですが、蓮が水面からだいぶ上に立ち上がって咲きます。(水面より1M以上も上に伸びます)また、その葉も同じく水面から立ち上がります。一方で睡蓮は花も葉も水面に浮かんでいる感じです。(水面から延びることもありますが、せいぜい30CM位が限度です)
次に花の特徴。蓮の花は丸みを帯びた曲線的なお椀のイメージですが、睡蓮は対象的に直線的・シャープで剣のような花びらが立ち上がったイメージです。
加えて葉にもそれぞれの特徴があります。蓮の葉は円形、睡蓮も一見そう見えますが、睡蓮の葉には切れ込みが入っていて、パックマン(口をちょっとだけ開いた感じの)のような葉ですが、蓮の葉にはその切れ込みがありません。
蓮の葉はこれ以外にも特徴があるのですが、それは後ほど。
何となく両者の違いについてご理解いただけたでしょうか。続いて「蓮(ハス)」の語源についてご紹介していきます。斜(はす)に構える、の「斜」とはなんの関係もありません。次回はこの語源について写真でご覧いただきながら解説し、更に蓮の話を続けます。