おっさんの街歩き(忠敬に憧れて)

首都圏周辺の見て歩きや気になった本やドラマなどについて語ります

愛妻家シーボルトの紫陽花か3

アジサイの語源を調べてみると、諸説あってはっきりとしないのですが、一番有力なのは「白山あじさい物語」にも書かれていた「集真藍」(アヅサアイ)、藍色が集まったもの、というもの。原種がガクアジサイということは、「集真藍」もガクアジサイ

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真ん中の粒々(両性花)が「アヅサアイ」とも思えますし

ことを指していると思われますが、結実する花(両性花)の部分をそう呼んだのか、群生する様をそう呼んだのかわかりません。が、個人的にはガクアジサイが重なり合うほど群生したのを見たことがないので、前者のような気がします。

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集まって咲いてもやっぱり密集という感じでは・・

一方でアジサイを海外に紹介するときに使われた「ハイドランジア」は、「水をたたえた容器」を意味するギリシャだそうです。こちらは水色と、鞠のように咲いた形状から、ガクアジサイではなく、ホンアジサイをイメージしていると思われます。

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水をたたえた容器 言いえて妙ですね

アジサイとハイドランジア、語源はいずれもなるほどと思わせるものですが、表現とすれば水の器の方が詩的な感じがしますね。

さて、園芸愛好家の人気も高いアジサイですが、現在、2,000種類あるともいわれています。江戸時代、菖蒲における菖翁のように、アジサイの品種改良に取組んだ人物はいたのか、と調べてみました。その答えは次回に。