おっさんの街歩き(忠敬に憧れて)

首都圏周辺の見て歩きや気になった本やドラマなどについて語ります

2022-04-01から1ヶ月間の記事一覧

迷えるツツジ4

ツツジを贈ったのが、兄綱重の時代だったとすると、儒学を叩きこまれた綱吉が、兄への尊敬の情を表して贈ったものとも思えますし、綱豊だったとすると、将軍継嗣のライバルへの懐柔策だったのかも、などど想像してしまいます。 ちなみに、綱重の死因は酒害説…

迷えるツツジ3

東京都神社庁の「根津神社つつじ祭り」のHPにはこのように書かれています。 当神社の境内は宝永3年(1706)現社殿等7棟が徳川五代将軍綱吉によって造営されるまで、綱吉の兄・甲府藩主綱重の下屋敷でした。綱重は当時、将軍になる前に上州館林藩主であった弟…

迷えるツツジ2

根津神社が現在の場所に移ることになる前年、宝永元年(1704)に、時の将軍五代綱吉が、後継者である六代将軍を甲府徳川家の綱豊に決定しています。甲府徳川家について話す前に、三代将軍家光の時代に遡ります。家光は5人の息子をもうけましたが、成人した…

迷えるツツジ

ようこそのお運び、厚く御礼申し上げます。 もう15年くらい前のことですが、GWに群馬県館林のつつじが岡公園のつつじを見に行ったことがあります。それまで、つつじといえば庭の低木で、せいぜい腹か、大きくても胸の当りくらいの高さのイメージでしたが、こ…

立てば餅焼く 座れば牡丹餅9

階段を登り、と書きましたが、そこは二十三区内のこと、階段は緩やかなもので、それほど長いものではないので、数分あれば上までたどり着けます。 坂上から見下ろす牡丹 中国では「花王」と称され、日本においても美人の容姿をあらわすことわざに、「立てば…

立てば餅焼く 座れば牡丹餅8

今回ご紹介する薬王院ですが、高尾山にある寺院も同じ名前なので紛らわしいですが、最寄駅は西武新宿線 下落合駅ですが、JR等の高田馬場駅からでも徒歩10分ほどのところにあります。高田馬場からだと、途中に下落合氷川神社や新宿区立下落井野鳥の森公園、ち…

立てば餅焼く 座れば牡丹餅7

西新井大師の山門は江戸後期の建築だそうですが、本堂は昭和四十一年(1966)の火災で焼失、昭和四十六年(1971)に再建されました。ご本尊の十一面観音は火難を逃れ、弘法大師と一緒に本堂に祀られています。「花の寺」を称するだけに、この時期には本堂に…

立てば餅焼く 座れば牡丹餅6

前回、一番大きな牡丹園が駅から仁王門までの途中にある、とご紹介しましたが、西新井大師には全部で、3つの牡丹園があり、約百品種2500株を鑑賞することができます。さて、中国で「花の王」とされる牡丹ですが、日本に渡ってきた時期は、一説には聖武天皇の…

立てば餅焼く 座れば牡丹餅5

足立区にある西新井大師は、「東国花の寺百ヶ寺」の東京一番札所となっています。「東国花の寺百ヶ寺」というのは、平成十三年(2001)に発会された会で、関東一都六県の花の寺とされている寺院が集まっています。現在103の寺院が参加されているそうで、東京…

立てば餅焼く 座れば牡丹餅4

上野ぼたん園はこの時期、四月中旬~五月中旬に「春のぼたん祭」として公開されます。ぼたん園のみの見学もできますが、上野東照宮をご覧になっていらっしゃらない方には、東照宮・ぼたん園のセット券をお薦めします。 さすがに日光東照宮の規模には及びませ…

立てば餅焼く 座れば牡丹餅3

東京近辺の牡丹の名所として、最初に上野東照宮のぼたん園をご紹介します。この項のこれまでの牡丹の写真はここの写真を載せています。 さて、上野東照宮ですが、日光・久能山と並んで三大東照宮とも、同じく都内にある司馬東照宮を加えて、四大東照宮とも呼…

立てば餅焼く 座れば牡丹餅2

前回、ぼたもちの「ぼた」は粗悪なくず石炭という説を紹介しました。黒い石炭と、黒い餡にくるまれた牡丹餅のは似ているので、いかにもと思わせます。が、日本で採炭が始まったのは明治期からで、牡丹餅が作られ始めた江戸時代には、石炭に見立てるこが不可…

立てば餅焼く 座れば牡丹餅

前回の題名で「ぼたもち」は「牡丹餅」と書くのを再認識しました。学生のころ、石炭をより分けて出てきた粗悪なくず石炭を「ぼた」と呼び、その石炭に形状が似ていることから「ぼたもち」の語源、という説を聞きました。九州などにそれを積み上げたボタ山と…

番外編 棚から牡丹餅、葉から桜餅

首都圏では桜も盛りを過ぎて、テーマとして取り上げるのもズレが出てしまう感もありますが、最後に桜の品種としてオオシマザクラを取り上げたいと思います。オオシマザクラも野生種の一つで、エドヒガンとかけ合わせた園芸品種がソメイヨシノであることはよ…

花の命は身近くて8

「⇐吉高の大桜」と書かれた小さな標識から道をたどって歩くと、到着。「立派だな~」というのが第一印象。周りに名の花が植えられ、近づく見物客が足を踏み入れるのを自然に守っている感じです。桜の小さな守護神・眷属といったところでしょうか。(実際には…

花の命は身近くて7

ソメイヨシノが桜の主流となったのは明治時代以降で、それまでは花見の対象となっていたのはヤマザクラでした。吉野の千本桜も、徳川八代将軍が飛鳥山に植えたのもヤマザクラです。 ヤマザクラは野生種でそれぞれの個体ごとに性質が異なり、群生していてもソ…

花の命は身近くて6

「伏姫桜」の「伏姫」とは、江戸時代後期に滝沢馬琴(曲亭馬琴)によって著された読本の超大作、「南総里見八犬伝」の登場人物。冒頭で物語のキーマンとして登場するお姫様の名前です。 滝沢馬琴(曲亭馬琴)の墓(文京区深光寺) 「南総」の文字が示す通り…

花の命は身近くて5

東京都内ではないですが、江戸川を渡ってすぐ隣の市川市真間に弘法寺(ぐほうじ)があります。 真間(まま)とは、日本の古語で崖や傾斜地を意味する言葉だそうで、弘法寺も階段を登った、崖の上の部分に建っています。創建は奈良時代にさかのぼると伝えられ…

花の命は身近くて4

桜の中でも寿命の短い部類のソメイヨシノですが、一方、野生種の桜には数百年どころか樹齢一千年を越える樹があるようです。それも一本桜とが多いのは、周りが淘汰されていく中で元気なものだけが生き残ったからなのでしょう。 長寿桜のランキングを拝見した…

花の命は身近くて3

野田市にある清水公園には、約50種類2000本の桜が植栽され、日本桜名所100選にも選ばれています。今回この稿を書くにあたって、公園のHPなどを調べていて初めて知ったのは、この公園が株式会社千秋社(せんしゅうしゃ)という民間企業によって管理・運営がな…

花の命は身近くて2

ソメイヨシノが他の品種より寿命が短い理由としては、害虫や病気にかかりやすいこと、また幹や枝の表面に傷がつくと腐朽しやすい性質があるためです。できた傷を放っておくと腐朽が樹全体に広がって枯死してしまうことになります。 小石川植物園の古木も、別…

花の命は身近くて

ようこそのお運び、厚く御礼申し上げます。 昨年の3月、「桜、咲くに見惚れる」の中で、ソメイヨシノ(染井吉野)の育成者は、江戸時代の園芸家(植木屋)、「樹仙」の名で呼ばれた伊藤政武であるという説をご紹介しました。その説が正しければ、育成された…