おっさんの街歩き(忠敬に憧れて)

首都圏周辺の見て歩きや気になった本やドラマなどについて語ります

アヤメとカキツバタ、いざ尋常に勝負菖蒲

ようこそのお運び厚く御礼申し上げます。

前項、獄門とか処刑とか穏やかでないテーマの上に、墓石の写真ばかりで華がないお話でした。この項は、華やかにいきたいと思います。
首都圏もまもなく梅雨に入る時期ですが、梅雨空はともかく、この時期を彩る花といえば、花菖蒲と紫陽花。今回は花菖蒲をとりあげてご紹介したいと思います。

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皇居二ノ丸御殿庭園の菖蒲園

さて、五月の節句のあたり、スーパーの野菜売り場などで、菖蒲の葉が売られます。菖蒲湯に使うものですが、今回ご紹介する花菖蒲とは別物です。葉の形が似ていますが、菖蒲湯に入れるのは、「葉菖蒲」とも呼ばれ、サトイモ科の植物。一方の花菖蒲はアヤメ科の植物です。

アヤメと花菖蒲これに加えてカキツバタは、似ているようで違う植物です。その違いを長い間知らなかったのですが、2年前、小岩の菖蒲園に掲示されていたパネルに違いが書かれていました。

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菖蒲とアヤメとカキツバタ

アヤメは乾燥地に咲くんですね。また、花びらの根元、つまり中心部周辺に網目の模様があるのが特長です。アヤメ=綾目が語源だという説もあります。

さておき、この項は「花菖蒲」を取り上げるのですが、四月の染井吉野の項で、駒込が江戸時代の園芸の里で伊藤伊兵衛という人物を紹介しました。花菖蒲も江戸時代にさざざまな品種改良が行われています。

花菖蒲にも伊兵衛のような改良に取り組んだ人物がいたのだろうか?と思って調べたところ、いました!!一時的に赴任した京都においては京都西奉行も務めた旗本です。

次回は、花菖蒲の品種の紹介と、「菖翁」こと松平定朝について話します。