さて、太宗寺の閻魔堂の照明スイッチボタンを押してみます。
「閻魔大王」と書かれた提灯の奥に、赤い顔の輪郭が浮かび上がりますが、金網から遠いと見づらいですが、近くに寄ってのぞき込むと、5Mもあるお像ですから迫力があります。(残念ながら、正面の御姿はうまくピントが合わず、ここでご紹介できる写真ではありませんでした)これだけでも、小さい子供に見せたら泣き出すレベルですが・・
もっと怖いのが左に置かれた奪衣婆の像です。
閻魔さまが恰幅良く目を見開いている姿は、恐ろしさの中になんだかユーモラスな感じもするのですが、あばら骨の浮いた、青白い奪衣婆の姿は、子供に見せたらトラウマになって夢に見そうなほどです。
閻魔堂の横には、これらの像についての案内板が置かれています。
それによると、奪衣婆像は明治になってからの制作と伝えられています。こちらも240CMあって、上の写真では見づらいですが、右手に亡者からはぎ取った衣が握られているとのこと。説明の最後に書かれた、「衣をはぐところから、内藤新宿の妓楼の商売神として・・信仰されました」というくだりには、ついニヤけてしまいました。
太宗寺に行かれた際には、最初にご紹介した銅造の地蔵菩薩像や閻魔・奪衣婆像の他、三日月不動尊、布袋尊像や切支丹灯籠なども見ることができます。
太宗寺の項はここまでですが、次回はすぐ近くの正受院をご紹介します。