おっさんの街歩き(忠敬に憧れて)

首都圏周辺の見て歩きや気になった本やドラマなどについて語ります

小さく生んで大奥育てる 番外編

春日局のお話の途中ではありますが、本日は番外編。というのは放送博物館一階エントランスホールで展示中の「大奥」歴代将軍衣装(といってもドラマに出てきたのは三代:家光、五代:綱吉、八代:吉宗の3人だけですが)を見に行ったので、先にそのご紹介をさせていただきます。(展示が3月19日で終わってしまうので)

左から家光、綱吉、吉宗の衣装

吉宗の衣装だけ黒で地味なうえに、演じた冨永愛さんも大柄なので、ひときわ大きいのが目立ちます。吉宗の行った「質素・倹約」をイメージして、生地の粗い綿麻をベースにしたデザインとなっています。ご本人が「あさイチ」にゲストで出演されていた時におっしゃっていましたが、麻・木綿の衣装である上に、内側に着る衣装の細部にも拘って作られていて、とにかく重かったのだそうです。その重さ約15キロとか。

15キロあったという吉宗の衣装

「大奥」のホームページによると、家光の時代は、「イエロー、ほこり、土煙」を、対する綱吉の時代は「きらびやか、豪華」をテーマにして作られたそうで、そういう目で見ると、左から「可憐」「派手」「地味」という印象です。

衣装の横には小道具の展示も。

ドラマで使用された小道具 「没日録」「扇子」「猫じゃらし」

「没日録」は家光の時代から大奥での出来事をずっと記録した書物で、吉宗もそれにより大奥の歴史や赤面疱瘡によって将軍が女系になった時事を知ります。古文書は通常のくずし字ではなく、楷書のように読みやすく書かれているのは演者のためでしょうか。

読みやすい!

和紙が黄色く変色しているところなど、さすがにそれらしく作られていますね。

また、隣の扇子は家光がお万の方(有功:ありこと)を打擲したときに折れてしまったもの、猫じゃらしは、御猫さま=若紫をあやすときに使った道具です。

家光・綱吉・吉宗、そして綱重もそれぞれのキャラクターをしっかり演じ、観る側もドラマの世界に自然に入って感情移入できました。(男女逆転というシュチュエーションにもかかわらず)次回シーズン1は最終回を迎えますが、秋に始まるシーズン2が今から楽しみです。

次回は春日局のお話に戻ります。