ドラマ「大奥」では、他の将軍が豪華絢爛な衣装を身に纏っている
綱吉の時代から江戸幕府の財政は悪化、江戸城内に蓄えた金銀も底
ドラマでも最初に手を付けたのは、大奥の支出を減らすこと。
「見目よく気立ての良い者」を集めてお目見えする、と大奥に触れ
「大奥で選りすぐられた皆ならば、宿下がりすればすぐに良縁を得られるであろう、暇を取らせるので容姿端麗なうちに良家の嫁となるよう」、とこの五十人を大奥から去らせる、つまり今でいうリストラに成功しました。また、自身の肌着は木綿と決め、平日の食事は一汁一菜という質素な倹約ぶりでした。
大奥のリストラも4000人いたという人員を1300人までバッサリと切り、大幅な歳出削減に成功した、といいたいところですが、実際はそこまでの削減はできていません。
自身を将軍後継に推してくれた家宣の正室天英院には年間1万2千両、家継の生母月光院には1万両の歳出を行っており、大奥上層部のご機嫌は損ねていません。この辺り、後の「寛政」「天保」の改革とは違う点です。
綱吉の別名「犬公方」に対して吉宗は「米将軍」と呼ばれました。次回は吉宗と米価のお話です。