おっさんの街歩き(忠敬に憧れて)

首都圏周辺の見て歩きや気になった本やドラマなどについて語ります

桜、咲くに見惚れる2

江戸時代は、いわゆる天下泰平の時代ですから、文化・芸術が栄えました。そうした中にあって、エンターテイメントとしての演芸(歌舞伎や落語)もそうですが、園芸も大きく発展しています。
朝顔や菊、ツツジや桔梗など、元からある色々な品種をかけ合わせ、新種を発表する、そうした園芸文化の中心が染井の周辺であったといえます。
盆栽もこの時代に将軍から大名、武士から庶民へと広まり、園芸のハウツー物も出版されました。様々な新種が生まれます。

駒込から染井霊園に向う「染井通り」とその周辺を歩いてみました

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染井通り もう少し進むと染井霊園の入口です

途中、通りを少し北に曲がったところに、「門と蔵のある広場」があり、文字通り門と蔵が残されています。

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「門と蔵のある広場」門です

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蔵 昭和初年のコンクリート造りで珍しいものだそうです

広場の案内板によれば、元々向かいにあった津藩藤堂家下屋敷の裏門を、染井の植木屋である丹羽家に移築したものだとか。

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きっと津藩の樹木ご用達の植木屋だったのではないでしょうか

もう一方の「染井植木の里」とある案内板には、丹羽家は代々「茂右衛門」を名乗り、造り菊、石菖、蘭、つつじなどを得意とした植木屋だったとのこと。

次回は、江戸第一の種苗商として知られた伊藤家のお話です。