千駄ヶ谷富士は鳩の森八幡神社(最寄り 千駄ヶ谷駅)の境内にあります。
八幡神社ですので、祭神は応神天皇・神功皇后ですが、境内に浅間社が祀られ、富士塚は「千駄ヶ谷の富士塚」として知られます。
寛政元年(1789)の築造と考えられていて、高さは6M。登山口と下山口が分かれています。登山道、とはいっても狭く急な部分もありますが、手すり(鎖とロープ)も設けられているので、登るのはそれほど困難ではないと思います。
途中「食行身禄像」の祠がありますが、身禄が亡くなって約50年後の築造ですので、当時から身禄が教祖的な存在であったことが伺われます。
この辺りから、道が更に狭く急になりますが、ロープをつたいながら登っていくと頂上に到着しました。
山頂にある黒い岩は、富士山から持ってこられた溶岩ということですが、誰がどうやって運んだのでしょうか。
頂上からは八幡神社本殿の屋根や登山口の鳥居を下に眺められます。
下山は登りの時より滑りやすいのでより注意が必要です。
境内の将棋堂の堂内には大きな「王将」の駒が置かれています。
駒は山形県の駒師(おそらく蔵王でしょうか)が制作・奉納した高さ120CMの欅の大駒が祀られています。すぐ裏手に「将棋会館」があり、将棋関係者の方の参拝も多いのでしょう。
この千駄ヶ谷一帯の鎮守社でもあり、境内の杜も都会の喧騒を忘れさせてくれます。千駄ヶ谷駅から神社に向かう途中には、五輪の競技場を横に進みますので、途中そちらに寄ってみても、東京の今昔を感じられることができます。
鳩の森神社については以上ですが、次回は、高さ12M、新宿成子天神社の富士塚をご紹介します。