おっさんの街歩き(忠敬に憧れて)

首都圏周辺の見て歩きや気になった本やドラマなどについて語ります

ヘーンシン 塔~!2

最終的に乗りを上げていた候補地は15ありました。「タワー推進プロジェクト」の参加6社は、最適な建設地を選定するため、各社2名ずつ担当者を選定、2社一組で15の候補地を分担して調査しました。

また、タワー建設構想の当初から基本ルールがありました。「放送局は候補地を募集するが、事業の運営主体は、誘致する側にお願いする」というものです。これは、東京タワーの建設・運営が「日本電波塔株式会社」であったのと同じ考え方です。

要は、テレビ放送局は電波塔の店子となるものの、それ以上でもそれ以下でもなく、電波塔の建設・維持・運営は大家に任せる、ということです。

墨田区の押上案は、東武鉄道が新電波塔の建設・運営主体として名乗りを上げており、プロジェクトのよって、候補地は4つまで絞られました。

その4つとは、

台東区・押上案(隅田公園 OR 押上駅前貨物駅跡地)②さいたま新都心案③豊島区案(サンシャイン60周辺地)④現東京タワー存続案(アンテナ約30Mを伸ばして使用)
でした。

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東京タワー模型 アンテナを三十メートル伸ばして継続利用する案も・・

平成十六年(2004)十二月、有識者委員会第一回会合が開催されます。その後大小の会合を経た結果、翌年二月に委員会の採決で絞られたのが台東区・押上案で、三月には選考理由と提言をまとめた報告書が提出されました。

タワーの運営主体となる東武鉄道と放送事業者の間で、賃貸料を巡る交渉が難航したこともあり、当初の年内決定が翌年に延長されるなどの紆余曲折はあったものの、翌年三月二十五日に墨田区に建設することが決定、月末三十一日に正式に報道発表がなされました。