おっさんの街歩き(忠敬に憧れて)

首都圏周辺の見て歩きや気になった本やドラマなどについて語ります

「舟を編む」とヅーフと日葡辞書

鴻池の話の途中ですが、BSプレミアムドラマ「舟を編む」が面白すぎて「尊い・・」。先日31日に第7回が終わり、あと3回を残すところになりました。ブログの鴻池の話がこのペースだと、ドラマについて話すのがシリーズ終わってからになってしまう・・。

というので、今日は「舟を編む」のドラマと、歴史的な辞書の話。原作へのリスペクトと愛着が、更に物語を昇華させるということがあるんだなぁと感じる素晴らしい出来栄えです。NHKオンデマンドに入ってよかった~、3回ずつくらい見返しています。

飛翔する鳥のオープニングもかっこいい!(写真は昆陽池のユリカモメ)

池田エライザさん、すいません、こんなに演技のできる女優さんだとは…。「名建築で昼食を」の時は建築メインでストーリーは二の次だったので、素の感想に聞き入っても、演技に見入ってはいなかったのですが、このドラマでは堂々の主演ぶり。

野田洋次郎さんを初めとしたた周りの皆さんも、よくこんな長いセリフをしゃべれるもんだな~と感心させられることしきりです。ストーリーは原作の設定を踏まえながらオリジナルで膨らませたお話になっていて、SNSの時代だからこそ、一つ一つの言葉の意味や重みを問う内容に毎度感心させられ、セリフが深い!

さて、「舟を編む」は辞書を編集する話ですが、日本史上最初の辞書は「和名類聚抄(わみょうるいじゅしょう)」(略して「和名抄:わみょうしょう」とも)といって

10世紀中頃に編纂されました。漢語の和訓(日本語の当て読み)や説明を加えたものだったようです。現在と同じ形式の国語辞典は明治時代に編纂された「言海」(げんかい)で、これはドラマの「大渡海」(だいとかい)とイメージが被ります。

国語辞典ではありませんが、日本史を語るうえで名前の出てくる辞書といえば「ヅーフ・ハルマ」といわれる江戸時代後期の蘭和辞典です。

大坂・適塾の「ズーフ部屋」

別名を「長崎ハルマ」ともいわれるこの辞書は、天保四年(1833)に完成し、幕末の蘭学者たちによって大いに活用されましたが、この話は次回に。