芦屋の旧山邑邸の紹介の途中ではあるのですが、ライトつながりで番外編を挿入させていただきます。
今年、ライト館が開業100周年を迎える、というので帝国ホテルでは記念展示を行っています。開業100周年ということは、関東大震災からも100年が経ったということになるいわけですが、それはさておき、月に一度の帰宅を利用し7月22日にその展示を見てきました。
先日「帝国ホテル建築物語」(PHP文芸文庫)を購入、読んでいる最中なのですが林愛作や遠藤新などの登場人物とシンクロさせて読み進めるとなかなか感慨深いものがあります。ご存じの通り、ライト館自体は老朽化と客室数(270)では訪日外国人の増加に対応できないことから、昭和39年(1964)に取壊して新本館を建てることが発表されました。この時ライト館の存続を訴える一大反対運動が起き、時の佐藤内閣も巻き込んだ結果、中央玄関部のみ愛知県犬山市の明治村に移築されることが決定しました。
帝国ホテル内にも内装の一部が残されており、上記写真などは、常滑で焼かれた煉瓦や大谷石に施された装飾と穿たれた孔からの照明の光の具合がよくわかります。
また、上の写真のように大型のディスプレイで初代・二代(ライト館)の歴史の紹介だけでなく、CGを使用し入口から館内各所をお客目線で案内する映像が流れています。(なんとなくRPGの画面のようにも見えました・・)
また、当時の客室に置かれたライトがデザインした調度品(机と椅子)も展示されていて、椅子は旧山邑邸や自由学園のものと比べてみるのも一興です。また別の棟では館内の廊下の各所で写真展も開かれていて、ちょっとしたイベントになっています。
番外編、次回も続きます。