おっさんの街歩き(忠敬に憧れて)

首都圏周辺の見て歩きや気になった本やドラマなどについて語ります

想いを寄席る7

「上方四天王の真実」という暴露話っぽいセンセーショナルな題名にはなっていますが、それぞれの直系のお弟子さんに一門についての話を対談形式で聞く、という企画です。二昔くらい前(五昔くらいかも)の上方落語の空気を感じる事ができ、四天王をリアルタイムで見ていた世代だけでなく、少し落語をかじりかけた初心者も楽しめます。

ちなみに「上方四天王」とは、昭和三十年以降の上方落語をけん引し続けた、笑福亭松鶴(六代目、代表的な弟子は仁鶴・鶴瓶)、桂米朝(三代目、枝雀・ざこば)、桂春團治(三代目、福團治・春蝶)、桂文枝(五代目、六代目文枝=三枝、文珍)を指します。(敬称略)

平成二十年現在の上方落語師弟系図(落語みゅーじあむ)

さて、「上方四天王の真実」シリーズの「米朝一門の真実」対談で、米左師匠が米朝一門について「ホンマに落語が好き」「プロの落研」という表現をされていたのが印象に残りました。

ちりとてちん」の草若一門も、まさにそんな感じで落語に取り組んでいました。(といっても草若師匠はこの時点で落語家リタイヤを明言していましたが・・)

話はドラマに戻ります。「寝床」の常連、仏壇屋の女主人、菊江(キムラ緑子さん)の店に喜代美がお邪魔していると、小草若が「オバハン、線香くれ」とやってきます。

「安い線香あげたら、お母ちゃんに俺がちゃんと稼いでるって分からへんやろ」「安心さしたりたいんや」という小草若に、菊江は、

「そう思うのやったらな、ちゃんとお父ちゃんと仲良うしいな」

とたしなめ、喜代美も

「三年前、師匠さんに何か訳があったんやと思います」

「親父の味方すな!」「親父の味方する奴はおかんの敵や」

となおも毒づく小草若に、菊江は「おばちゃん、知ってんねん」と三年前の「真実」を語り始めるのでした・・・

ちりとてちん」第七週の話が続きます。