ようこそのお運び厚く御礼申し上げます。交差点の名称になっている閻魔さまは、ある意味江戸三閻魔以上によく知られた存在といっていいのではないでしょうか。
丸ノ内線・南北線の「後楽園」駅から北に100M進むと、交差点名が「こんにゃくえんま前」、東に伸びた道沿いの商店街は「えんま通り商店街」丁字路の正面に居酒屋「えんま屋」と、えんまさまが地名にしっかり根付いています。
(☝のあたり、手元に写真があれば良かったのですが、残念ながらありません)
「こんにゃく」と「えんま」の何の関係が?と不思議に思いますが、閻魔さまはこんにゃくが好物、という俗説があるそうです。その由来を調べてみましたが、結論、よくわかりません。こんにゃくには表裏がなく、亡者の嘘を裁く閻魔さまは、その表裏がないところを好んだ、という、取ってつけたような理由があるくらいです。
さておき「こんにゃくえんま」で知られるお寺、「源覚寺」といいます。
交差点のすぐそばにお寺の入口があるのですが、お寺の門らしいものがありません。表の通りからは、小路が西に伸びているように見えるため、寺の入口に赤い字で「こんにゃくえんま」と書かれた石柱を見落とすと、気づかずに通り過ぎてしまいそうになります。
小路を奥へ行くと、正面にえんま堂が。「こんやくえんま」さまはここに祀られています。座像で、像高は約1M。ほぼ等身大の大きさと言えるでしょうか。
さて、この閻魔さまが「こんにゃくえんま」と呼ばれるようになったのは、18世紀中ごろに起こった出来事がもとになっています。このお話については次回に。