おっさんの街歩き(忠敬に憧れて)

首都圏周辺の見て歩きや気になった本やドラマなどについて語ります

お楽しみはこれ、カラーだ

この時代、視聴率調査は日記式アンケート調査を年四回実施していたようです。

この方法は、調査員がアンケート調査票を対象世帯に届け、後でその調査票を回収して集計する、というものです。ということは、「今日はこの時間○○を観て、その後▲▲を観た」というのを律儀に回答してくれていた世帯があったんですね。なんだか視聴に没頭できないような気もしますが・・

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テレビのある居間(放送博物館)テレビの上の熊の木彫りが懐かしい・・

ご成婚の番組を観たというデータがこの方法の視聴率調査によるものなのか、世論調査のような他のアンケートによって算出されたものなのかはわかりませんでした。
今のような測定機械を調査家庭のテレビに取り付けて調査が行われるようになったのは、昭和三十六年(1961)4月にアメリカのマーケティングリサーチ会社「ニールセン」が日本進出した時からです。「ビデオリサーチ」が同じ方法の調査を開始したのは、翌年の12月。
テレビ放送局も増え、スポンサーとともに視聴率調査へのニーズが高まるのは必然だったといえるでしょう。
因みにこの調査方法となって以降の過去最高視聴率は、昭和三十八年(1963)の大晦日、「第十四回紅白歌合戦」で81.4%。ちなみに同じ年の5月24日には、日本テレビの最高視聴率64.0%が記録されています。その時の番組は「力道山VSザ・デストロイヤー WWA世界タイトルマッチ」でした。翌年の大河ドラマは「赤穂浪士」で、討入の回の室率は53%に達しました。
さて、アメリカでカラー本放送が開始されたのが、1954年(昭和29)1月。日本でテレビ本放送が開始された翌年には、すでにカラー放送が始まっていたわけです。日本においてもカラー放送に向けた開発が進められていました。