おっさんの街歩き(忠敬に憧れて)

首都圏周辺の見て歩きや気になった本やドラマなどについて語ります

大河への道も一歩から

今日(5月10日)朝のニュースで、前日新宿ピカデリーで行われた「大河への道」の先行プレミア上映イベントを取りあげていました。伊能忠敬が主人公の大河ドラマ実現を目指す話、というのは以前に聞いて知っていたのですが、どういう内容か、いつ上映するのか知らないまま、たまたまこのニュースを目にしたのでした。

「忠敬に憧れて」の題名もそうですが、初回の題名が「伊能忠敬を育てた町 佐原」(このころの題名は真面目なものでした)であるように、伊能忠敬をとりあげているのなら。是非映画も見なければ、と思った次第です。

何の道でも最初の一歩を踏み出すのが大事です

著者の名前を見てわかるように、このお話は新作落語を原作としています。古典落語はよく聴くのですが、創作落語にはまったく疎く、この演目も恥ずかしながら知りませんでした。wikipediaによると、この演目の初演は平成二十三年(2011)だそうで、正確無比な日本地図を観て感動し、この感動を落語にと思って拵えた作品とのこと。が、「伊能忠敬が一切出てこない伊能忠敬物語」との記述を読んで、え?と思って、さっそく、会社の帰りに河出文庫の「大河への道」(立川志の輔:著)を購読しました

儂は出ないのか・・?

この話の導入部分となっている、「伊能忠敬を大河に」というのは、実際に十年くらい前に佐原の伊能忠敬旧邸と記念館のあたりに旗が立っていたのを見たことがあり、鵜荒川でこんな話があったのかも・・と想像しながら楽しく読めました。

映画化にあたっては、落語の演目を鑑賞された中井貴一さんが、志の輔さんに映画化の直談判をし、中井さんは、「私が主演でなくとも、プロデューサーやスタッフとしてでもこの作品を映画化したいという気持ちだ」、と志の輔さんに熱意を述べたそうです。

中井さんは、現代は大河ドラマ化を目指す市役所総務課主任、江戸期には高橋景保という二役を演じます。

話の中身にはこれ以上触れませんが、伊能忠敬高橋至時・景保親子の関係性については、このブログの昨年三月あたりの記述をご覧いただければ、と思います。

tadakaka-munoh.hatenablog.com

この三人のブログを書いた後に知った話を一つご紹介します。小惑星には天体の中で唯一、発見者には命名提案権が与えられているのですが、その中に三人の名前を見つけました。

「至時(12365:Yoshitoki)、「伊能忠敬(9255:Inoutadataka)」「景保(12370 :Yoshitoki)」の三つですが、系列的に同じ人が発見・命名したのかと思いきや、すべて違う発見者で、Inoutadatakaは日本人ではなく、オランダの天文学者というところに江戸時代の日本とオランダの絆を感じさせられました。

大河への「道」から逸れてしまいましたが、今日はこの辺で。お付き合いいただきありがとうございました。今月の上映開始が楽しみです。